最近の主な自然災害 |
- ≪最近の世界の主な自然災害(2024年1月~6月)≫ 海外消防情報センター
- 本資料は、2024年において世界各地で発生した主要・特徴的な自然災害について、国連機関(UNDRR、OCHA)や通信社等の報道記事をもとに、年初から6月までの災害を整理したものである。
- 2024年1月1日
- 日本 午後4時10分(現地時間、以下同じ)、北陸地方石川県の能登半島(震央は穴水町の北東42㎞の珠洲市内)を震源(深さ15㎞)とするM7.6の大地震(最大震度7)が発生した。(気象庁による英称は「The 2024 Noto Peninsula Earthquake」)
この大地震により半島部の広域で多数の家屋が倒壊するとともに、大規模火災も発生し、死者229人(直接死)・行方不明者3人(いずれもすべて石川県内)のほか、1,300人を超える負傷者となった。新年元日の夕方に発生したことに加え、能登半島の地勢状況、交通アクセス遮断等により困難な状況下で懸命の救助救援活動が行われ、今後の地震対策に大きな教訓を残すこととなった。
- 2024年1月12日
- コロンビア 西部のキブド市とメデジン市を結ぶ山岳地帯の交通量の多い市道を襲った土砂崩れにより、少なくとも死者は34人、負傷者は数十人となった。
- 2024年1月19日
- フィリピン 南部ミンダナオ島ダバオ・デ・オロ州で発生した地すべりにより、少なくとも死者は7人、行方不明者は10人となった。
- 2024年1月22日
- 中国 雲南省北東部で地すべりが発生し山間部にある梁水村を直撃し、少なくとも死者は44人となった。
- 2024年2月6日
- フィリピン 南部ミンダナオ島ダバオ・デ・オロ州の金採掘の山村マサラで発生した大雨による土砂崩れにより、少なくとも死者は54人のほか、60人を超える行方不明者となった。
- 2024年3月27日
- マダガスカル 北部・北東部を3月26日から29日にかけてサイクロン「ガマネ」が襲来し、死者は18人のほか行方不明者は4人となった。
- 2024年4月3日
- 台湾 午前7時58分、花蓮県東方の沖合を震源とする、M7.7の大地震が発生し、死者18人、行方不明者2人のほか、1,100人を超える負傷者となった。同国では、1999年の921大地震(集集地震)以降で最も大きな地震である。
- 2024年3月末~4月中旬
- パキスタン カイバル・パクトゥンクワ州等各地で大雨による洪水・地すべり等が発生し、少なくとも死者は60人以上となった。このうち4月12日から16日にかけての豪雨、落雷、鉄砲水による死者は53人となった。
- 2024年4月初旬~
- タンザニア 首都ドドマやダルエスサラームの市街地をはじめ各地で大雨が続き、洪水、鉄砲水、地すべりにより、少なくとも死者は155人となった。
- 2024年4月13日
- インドネシア 南スラウェシ州タナ・トラジャ県で地すべりが発生し、死者は14人となった。
- 2024年4月中旬
- アフガニスタン 4月10日から16日にかけて、同国の中央部、中央高地、北部、北東部、南部、西部と広範な地域で豪雨と鉄砲水が発生し、少なくとも死者は90人となった。
- 2024年4月18日~
- 中国 広東省での大雨により死者は4人のほか、行方不明者は10人となった。
- 2024年4月~5月
- ケニア 3月下旬以降、4月から5月にかけて国土のほぼ全域で次々と豪雨・洪水が発生し、少なくとも死者は260人以上のほか、行方不明者は70人以上となった。この間、4月29日に西部のマイマヒウでダムが決壊し、少なくとも45人が死亡した。
- 2024年4月末~
- ブラジル 同国最南端のリオグランデ・ド・スル州では、4月末からの豪雨により洪水や地すべりが発生し、少なくとも死者は161人、行方不明者は85人となった。
- 2024年5月10日~11日
- アフガニスタン 北東部の3州(バグラーン・バダフシャン・タハールの各州)で大雨と洪水(鉄砲水)が発生し、少なくとも死者は347人となった。
- 2024年5月11日
- インドネシア 西スマトラ地域のマラピ山の上流地域での豪雨によって溶岩鉄砲水が下流地域(アガム地区、タナ・データル地区、パダン・パンジャン地区、パダン・パリアマン地区等)を襲い、少なくとも死者は61人となった。
- 2024年5月15日以降
- イラン 北東部、特にトルクメニスタンやアフガニスタンと国境を接するラザヴィー・ホラーサーン州で大雨による洪水や鉄砲水が発生し、少なくとも死者は7人、行方不明者は12人となった。
- 2024年5月17日~18日
- アフガニスタン 中部ゴール州から北部ファーリヤーブ州で発生した大雨と洪水(鉄砲水)により、少なくとも死者は120人、行方不明者は数百人となった。
- 2024年5月24日
- パプア・ニューギニア 首都ポートモレスビーの北西約600㎞にある山岳地帯エンガ州で大規模な地すべりが発生し、多数の家屋が生き埋めになる甚大な被害が発生した。遺体の捜索・回収は困難を極め、正確な死者数は把握できていないが、政府は少なくとも2,000人が瓦礫や泥の下に埋まっているとしている。
- 2024年5月26日
- インド 東部の西ベンガル州とバングラデシュの国境地帯にサイクロン「レマル」が上陸し、豪雨、強風、高潮、洪水が発生し、インドで65人、バングラデシュで19人を含む、少なくとも死者は84人となった。
- 2024年5月25日~27日
- 米国 中部各州を竜巻、暴風雨が襲い、ケンタッキー州、テキサス州、アーカンソー州及びオクラホマ州での死者は22人となった。
- 2024年6月半ば~
- 中国 南部の広東省、福建省などで1週間以上にわたって記録的な大雨が続き、洪水、土砂崩れなどで少なくとも死者は55人以上となった。このうち、広東省梅州市平遠県では、6月21日までに38人が死亡し、同県だけで河川増水や土砂崩れにより5万人以上が被災した。
- 2024年6月23日まで
- コートジボアール 最大都市アビジャンで大雨による洪水と土砂崩れが発生し1週間で少なくとも死者は24人となった。
以上のほか、メキシコ、南アジア(インド)はじめ世界各地で熱波・猛暑による死者が多数発生している。
- (注)取り上げた自然災害は、災害の態様ごとに一定の死者数以上をめやすとしているが、各災害の被害状況については、
途中経過的なものも含まれており、最終確定結果ではないことにご留意願いたい。
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