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海外消防情報センター

世界の主な火災・自然災害

2024年 世界の主な自然災害 2025年 4月公開 (和文:4.5MB)
2024年 世界の大規模火災
「月刊フェスク」2025年2月号掲載
2025年 2月公開 (和文:8.7MB)
2023年 世界の主な自然災害 2024年 3月公開 (和文:2.9MB)
2023年 世界の大規模火災
「月刊フェスク」2024年2月号掲載
2024年 2月公開 (和文:4.2MB)
トルコ共和国地震災害に対する国際消防救助隊の活動概要
(消防の動き '23年4月号 P4~P6)
Overview of the activities of the International Fire and Rescue Team for the earthquake disaster in the Republic of Turkey
2023年 6月公開 (和文:2.5MB)
(英文:2.6MB)
2022年 世界の大規模火災
「月刊フェスク」2023年2月号掲載
2023年 4月公開 (和文:7.2MB)
2022年 世界の主な自然災害 2023年 4月公開 (和文:2.2MB)
2021年 世界の大規模火災
「月刊フェスク」2022年1月号掲載(増補版)
2022年 2月公開 (和文:2.1MB)
2021年 世界の自然災害
「月刊フェスク」2022年1月号掲載(増補版)
2022年 2月公開 (和文:2.4MB)
2020年 世界の大規模火災・自然災害
「月刊フェスク」2021年1月号掲載
2021年 2月公開 (和文:1.0MB)
2019年 世界の大規模火災 ・・・今年もまた
「月刊フェスク」2020年1月号掲載
2020年 7月公開 (和文:1.1MB)
2018年の世界の大規模火災
「月刊フェスク」2019年1月号掲載
2019年 2月公開 (和文:1.5MB)
世界の主な大規模火災 2018年 5月更新 (和文:1.6MB)
世界の主な自然災害 2018年 5月更新 (和文:1.6MB)
最近の主な火災
≪最近の世界の主な大規模火災等(2025年1月~5月)≫ 海外消防情報センター
 本資料は、2025年において世界各地で発生した主要な建物火災・爆発事故について、通信社等の報道記 事をもとに、年初から5月までの火災等を整理したものである。
2025年1月4日
中国 河北省張家口市の食品市場で火災が発生し、少なくとも死者は8人、負傷者は15人となった。
2025年1月7日~1月末
米国 カリフォルニア州のロサンゼルス都市圏とサンディエゴ郡で、14件の大規模な山火事が発生し、乾燥・干ばつと地域によってはハリケーン並みの強風の影響を受け、山火事は制御困難な状況で長期間にわたり拡大を続け、記録的・破壊的な大被害となった。この山火事で、少なくとも死者は30人、20万人以上が避難を余儀なくされ、1万8000棟以上の住宅・建築物が火災に巻き込まれ、焼失面積は2万3000ヘクタール以上となった。
なお、被害の多くは、アルタデナのイートン火災(死者18人、焼失面積約5700ヘクタール)とパシフィック・パリセーズのパリセーズ火災(死者12人、焼失面積約9500ヘクタール)で発生しており、どちらも2025年1月31日に鎮火している。

(注)英語名「wildfire」には、山火事のほか森林火災、林野火災、原野・草原火災などの意味が含まれるが、本記では「山
   火事」で統一する。
2025年1月11日
チェコ ウースチー州モスト市のレストランで火災と爆発が発生し、死者は7人、負傷者は7人となった。
2025年1月18日
ナイジェリア 北部ニジェール州スレジャ近郊で、約6万リットルのガソリンを積んだ燃料タンカーが横転し、引火・爆発を引き起こし、少なくとも死者は100人以上、負傷者は50人以上の重体を含む約70人となった。このような大惨事になったのは、こぼれた燃料を回収するために集まっていた子供を含む地元住民がその後の爆発に巻き込まれ、別のタンクローリーも爆発したためとみられる。同国では、鉄道網が未発達のため、トラック輸送に頼っており、同様の事故が毎年のように発生している。
2025年1月20日
セルビア 首都ベオグラードにある老人ホームで放火事件が発生し、死者は8人、負傷者は7人となった。
2025年1月21日
トルコ 北西部ボル県のカルタルカヤ・スキーリゾートにあるグランドカルタルホテルで火災が発生し、少なくとも死者は78人、負傷者は51人となった。火災はホテル4階のキッチン/レストラン部分で午前2時から3時の時間帯に発生したとみられる。トルコでは冬休み期間中で宿泊客も多かったが、一方で消火設備等の防火対策が実施されていなかったともいわれている。
2025年1月26日
ナイジェリア エヌグ州のエヌグ・オニチャ高速道路で、ガソリンタンカーが制御不能となり17台の車両に衝突し、大規模な火災が発生。少なくとも死者は18人、負傷者は10人となった。この惨事は1月18日に続くもので、ナイジェリアにおける交通物流の課題を浮き彫りにしている。
2025年1月27日
パキスタン 中部パンジャブ州ムルタンの工業地帯で発生したガスタンクローリーの爆発事故で、近隣の住宅等にも被害が及び、少なくとも死者は18人となった。
2025年2月4日
ナイジェリア 北西部ザムファラ州カウラ・ナモダのイスラム学校で火災が発生し、少なくとも死者は17人、負傷者は10人以上で、いずれも子供たちだった。予備調査では、備蓄されていた地元で「カラ」として知られる口腔衛生用の棒の山が何らかの火災原因ともみられている。
2025年2月14日
韓国 釜山のリゾートホテル建設現場(建物3棟)で火災が発生し、死者は6人、負傷者は25人となった。火災は、建物1棟の1階にある屋内プール付近に保管されていた断熱材から発生したとみられている。
2025年2月27日
フィリピン 首都圏ケソン市郊外の3階建て住宅で火災が発生し、死者は8人となった。
2025年3月16日
北マケドニア 東部コチャニにあるナイトクラブで火災が発生し、死者は61人、負傷者は200人近くとなった。当時、ナイトクラブでは地元のグループがコンサート中でおよそ650人の観客で満員だった。会場で使われた花火が天井に燃え移ったものとみられている。
2025年3月21日~4月上旬(一部~5月中旬)
韓国 3月21日以降、各地で20件を超える深刻な山火事が発生した。この大規模・広範囲の山火事で消防士3人・政府職員1人を含む32人が死亡し、3万7000人以上が避難を余儀なくされた。最初の大規模な火災は慶尚南道山清郡で発生し、続いて最も大規模な火災が慶尚北道義城郡で発生するなど各地に拡大した。焼失面積は10万ヘクタール超、家屋損壊4000戸以上に達し、韓国史上最悪の山火事といわれる。この山火事では消防ヘリの墜落死亡事故も発生している。(参考:2025年2月から3月の岩手県大船渡市の山林火災の焼失面積は約3400ヘクタール)
2025年4月1日
インド グジャラート州バナスカンタ県の花火製造倉庫で大規模な爆発火災が発生し、死者は21人、負傷者は6人となった。この爆発火災は、反応性の高いアルミニウム粉末によって引き起こされたことが確認されている。
2024年4月8日
中国 河北省承徳市の高齢者養護施設で火災が発生し、入居者ら20人が死亡した。
2025年4月15日
コンゴ 北西部赤道州の州都ムバンダカ近郊、ルキ川とコンゴ川の合流地点で、エンジン付きの木造船の火災と転覆により、少なくとも33人の死者、多数の負傷者のほか、多くの行方不明者が発生した。転覆した木造船には約500人の乗客が乗っており、火災原因は、乗客の調理用の火が燃料に引火したものとみられている。コンゴでは、道路インフラが整備されていない地域も多く、船舶が主要な交通手段として1億人以上が利用し過密状態であり、船の事故も絶えない。
2025年4月26日
イラン 南部の港湾都市バンダル・アッバース近郊のシャヒド・ラジャイ港で大規模な爆発と火災が発生し、少なくとも死者は70人以上、負傷者は1000人以上の壊滅的な被害となった。爆発の原因は、危険な化学物質を保管していた倉庫で発生したものとみられている(ミサイル燃料の爆発との見方もあるが当局は否定)。
2025年4月29日
中国 遼寧省遼陽市白塔区のレストランで火災が発生し、死者は22人のほか、3人が負傷した。火災原因は、捨てられたタバコと電気系統のショートの可能性を捜査しているが、強風と可燃性の内装によって燃え広がり、火災が正面玄関付近で発生し、多くの人がレストラン内に閉じ込められたとみられる。
2025年4月29日
インド 東部コルカタ中心部のホテルで火災が発生し、少なくとも死者は14人となった。火災原因は電気系統のショートとみられている。インドでは火災が頻発しており、建築法令や安全基準がしばしば無視されている。
2025年5月12日
インドネシア 西ジャワ州ガルット県サガラ村の環境保護地区で、軍の廃棄場に保管されていた期限切れの弾薬の廃棄作業中に爆発が起こり、軍隊員4人・民間人9人の少なくとも死者は13人のほか、複数人が負傷している。
2025年5月18日
インド 南部テランガーナ州の州都ハイデラバードにある3階建ての商業兼住居建物で火災が発生し、少なくとも死者は17人のほか、複数人が負傷している。火災原因は、電気系統のショートとみられている。
2025年5月27日
中国 東部山東省濰坊市の化学工場(農薬や医療用化学薬品を製造)で大爆発事故が発生し、少なくとも死者は5人、負傷者は19人のほか、6人が行方不明となっている。

(注)取り上げた火災等は、死者・行方不明者数おおむね10人以上をめやすとしており、ウクライナ侵攻・中東紛争や戦闘・
   テロ関連事案は除外している。死者・負傷者数は、当局からの情報等をもとに報道された内容によるもので最終確定値
   ではない。なお、火災原因等については、報道でふれてられているものについて一部記している。
最近の主な自然災害
≪最近の世界の主な自然災害(2025年1月~5月)≫ 海外消防情報センター
 本資料は、2025年において世界各地で発生した主要・特徴的な自然災害について、国連機関(UNDRR、OCHA)や通信社等の報道記事をもとに、年初から5月までの災害を整理したものである。
2025年1月7日
中国 9時5分(現地時間、以下同じ。)、南西部チベット自治区シガツェ市ティンリ県付近を震源とするM7.1の地震が発生した。死者数については、中国政府及び地元当局は、地震後、震源地から20キロ圏内にある村々での捜索活動に基づき、死者126人(注)のほか、予備調査で3,609軒の家屋が倒壊、3万人以上の被災住民の避難を発表した。(注:死者数については、200人~400人との情報もある。)
2025年1月12日~13日
ブラジル ミナスジェライス州内陸部のヴァレ・ド・アソ都市圏で発生した大雨による洪水・土砂崩れで死者は12人となった。
2025年1月20日
インドネシア 中部ジャワ州ペカロンガン県で発生した大雨による洪水・土砂崩れで少なくとも死者は25人のほか、2人が行方不明となった。
2025年2月8日
中国 四川省南東部、宜賓市の村で発生した土砂崩れにより、死者は10人、行方不明者は19人となった。
2025年2月14日
米国 ケンタッキー州での歴史的な洪水と悪天候により少なくとも死者は22人となったほか、ジョージア州でも1人が死亡した。
2025年3月10日~18日
モザンビーク 熱帯低気圧ジュードがモザンビークを中心にマラウイ、マダカスカルを襲い、死者はモザンビークで16人、マダガスカルで1人のほか、4人が行方不明になっている。
2025年3月14日~15日
米国 中西部ミズーリ州やカンザス州など合わせて8州で広範囲に竜巻や暴風が発生し、合わせて少なくとも42人以上が死亡した。国立気象局は40個以上の竜巻を確認している。
2025年3月28日
ミャンマー 12時50分、同国第2の都市マンダレー近郊ザガイン地域を震源とするM7.7の大地震が発生、内戦化にある同国に甚大な被害をもたらした。
死者数については、政府当局のほか報道機関により幅があり、ミャンマーで約3,800人~約5,330人のほか、タイで103人(そのほとんどが建設中建物の倒壊による)、ベトナムで1人となっており、内戦状態が続くミャンマーでは被害状況の把握ができていない地域が多数存在するものとみられる。ASEAN防災・人道支援調整センターの公表によると、4月23日時点で、避難者20.7万人、全壊家屋12,441棟、一部損壊家屋43,146棟となっている。
この大地震は1912年以来ミャンマーを襲った最大の地震であり、同国の近代史において1930年のバゴー地震の推定死者数に次いで2番目に大きな犠牲者とみられている。
2025年3月末(1月~)
エクアドル 1月からの各地の洪水・土砂崩れにより3月末現在、少なくとも死者は22人、行方不明者は6人となっている。全土で数万の家屋が被害を受け、10万人以上が被災している。
2025年4月2日~7日
米国 中部・南東部を襲った激しい嵐と壊滅的な鉄砲水等により各地に甚大な被害が出ている。この災害により、テネシー州をはじめ各地での死者は24人(竜巻9人、洪水等竜巻以外15人)となった。合計156個の竜巻が確認されている。
2025年4月上旬(1月~)
ボリビア 雨季の開始以来長期にわたり、首都ラパスを含め全土で大雨による洪水が起き、3月下旬に非常事態宣言が出されたが、4月15日時点で、死者は55人、行方不明者は8人となっている。約240万人が被災し、計234の自治体のうち、135の自治体が災害状態を宣言し、残りの自治体は非常事態を宣言している。
2025年4月4日~10日
コンゴ 首都キンシャサが大雨に見舞われ、洪水や地すべりが発生し、少なくとも死者は160人以上、キンシャサ首都圏全体で被災者総数は60,000人以上となった。
2025年4月上旬~10日
インド 北部のビハール州、ウッタル・プラデーシュ州、ジャールカンド州で季節外れの激しい暴風雨、雷、雹が発生し、ネパールも含め少なくとも死者は100人以上(ビハール州で25人、ウッタル・プラデーシュ州で22人)となった。
2025年5月16日~17日
米国 南部ケンタッキー州から中西部ミズーリ州にかけての広範囲に少なくとも26個の竜巻が発生するなどの悪天候にみまわれ、ケンタッキー州サマセット・ロンドン竜巻での死者19人をはじめ、各地で少なくとも死者は27人となった。

(注)取り上げた自然災害は、災害の態様ごとに一定の死者数をめやすとしているが、各災害の被害状況については、途中経
   過的なものも含まれており、最終確定結果ではないことにご留意願いたい。